股関節に関わる大殿筋・大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の解剖と機能について


股関節の伸展に関わるものとして挙げられる筋肉、大殿筋・大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋。
今回はこの4つの筋肉について解剖と機能を紹介していきたいと思います!

こんな人におすすめ!
  • 股関節がどんな筋肉で動かされるのか知りたい!
  • 股関節を伸ばすのに必要な筋肉って?
  • ざっくりとでもいいからまとめて知りたい!

などなどのような疑問・悩みの解消になれば良いと思います。
また、人体について興味のある方もぜひ参考に読んでいただければ幸いです!

理学療子

股関節を構成する骨について知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!

目次

股関節を伸展するということについて

股関節の伸展は屈曲とは反対の運動となります。
簡単にいうと太ももを、足を体の後方に反らす動きとなることです。
この股関節の伸展という運動は、屈曲に比べると動く範囲は少なくおり、その範囲は15~20°ほどとなっています。

股関節の伸展自体の可動域は少ないものなのですが、歩く際に地面を後ろに蹴り上げて前に進む推進力を付けたりするのが主な特徴となります。

今回はそんな股関節を伸展させる筋肉である大殿筋・大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋について紹介し、一つ一つに着目してみていきたいと思います!

理学療子

股関節を屈曲する筋肉を知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!

大殿筋


お尻のキレイな形を作るのに必要な筋肉となるのがこの大殿筋です。
この大殿筋はお尻のふくらみを作る強大な筋肉で、骨盤の後面から始まって太ももの骨である大腿骨の後面と大腿の筋膜という部分で終わります。
股関節を後ろ全体から覆う大きな筋肉であり、股関節を後ろに反らす強力な伸展筋としても有名です。

この大殿筋は股関節の動きだけでなく、骨盤・体幹・大腿骨の関係性をコントロールする重要な役割も持っており、股関節を伸展するだけでなく、大殿筋の線維によっては足を横に広げたり、閉じる作用にも効いたりすることがあります。
また、仙腸関節とも付着しているので仙腸関節の安定化にも役立ったりして骨盤の安定化にも役立ってくれるのも機能の一つです。

立っている際でも下半身全体を正常の位置に保ち、骨盤を介して上半身がぶれないようにコントロールしてくれます。
このように、大殿筋は股関節伸展だけでなく、身体全体のコントロールにも関与してくる優秀な筋肉となります。

もちろん、股関節の伸展にも強力な筋肉と知られており、ヒップアップをする上でも大切なしっかり鍛えた方が筋肉です。

大腿二頭筋(長頭)

太ももの後ろから膝裏の外側にかけて伸びて付着しているのがこの大腿二頭筋です。
この大腿二頭筋は二つの筋肉の頭からなっており、長い方を長頭短い方を短頭と呼んでいます。
大腿二頭筋の長頭は寛骨の下面から、短頭は大腿骨後面からと別々に発生し、最後は合流して腓骨の上端で終了します。

そんな大腿二頭筋の運動への作用ですが、長頭と短頭にて作用がすこし異なります。

  • 大腿二頭筋の長頭→股関節を伸展する、膝関節を曲げる
  • 大腿二頭筋の短頭→膝関節を曲げる、すねの骨を外側に回転させる

このように、若干ではありますが作用が違っており、主に股関節の伸展に関与するのは大腿二頭筋長頭だということが分かりますね?
この作用の違いは、長頭の付着している部分が寛骨→腓骨、短頭の付着している部分が大腿骨→腓骨と発生している場所が違うことが理由であるからです。
長頭は骨盤の一部である寛骨をまたいで動くことにより股関節を伸展させ、膝関節も同時に曲げます。
一方、短頭は大腿骨に付着しているため、股関節をまたぐことはありませんので股関節伸展に作用することがないのです。
そのため、膝関節を曲げるだけの機能を有することになります。

このように、大腿二頭筋でも股関節を伸展するのは大腿二頭筋長頭だけであることが伺えます。

理学療子

股関節に関与するのは寛骨に付いている大腿二頭筋長頭なんですね!
これは理解する上で大事なポイントですね!

佳吾

寛骨や大腿二頭筋の膝の役割について知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!

半腱様筋

半腱様筋は名前の通りに半分が腱となっているのが特徴的です。
膝に向かう半分の筋肉が腱となっており、半膜様筋の上に重なりながら膝の方向へと走っていきます。
ハムストリングスの内側を構成する一部で、半腱様筋は大腿二頭筋と同様に骨盤から起こります。そして、すねの骨となる脛骨の内側に付着して終わりです。

主に半腱様筋は膝を曲げる運動に作用しますが、骨盤から筋肉が起こっているため、股関節の伸展にも大きく関与していきます。
また、膝下の骨である脛骨と腓骨を内側に回転させて膝の位置を修正したりするのも機能の特徴です。
半膜様筋に比べて半腱様筋は股関節伸展、膝関節屈曲に強く働きます

半膜様筋

半膜様筋は半腱様筋と同様に文字通り半分が膜のような線維で走っているのが特徴です。
骨盤からももの裏半分は腱膜となった筋肉となっており、最終的には脛骨の内側に付着して終わります。
半腱様筋より体の奥に位置し、半膜様筋の上に半腱様筋が重なるような構造でできている。

半腱様筋の機能的な特徴としては、股関節伸展、膝関節を曲げるときに強く働き、下腿の内側への回転も作用します。
大きく見た場合、半腱様筋とさほど機能的な違いはありません。
しかし、半腱様筋に比べると半膜様筋は膝下の骨である脛骨の内側への回転の力は弱いというのが決定的な違いです。
そのため、半膜様筋は半腱様筋に比べて若干劣りがちということを理解しておきましょう。

理学療子

股関節伸展としては強力に働くのは変わらないので覚えておきましょう!
膝への影響は半腱様筋と異なるよ!

【結論】主に膝とセットで動かす筋肉が多い!股関節伸展は個々では重要!

佳吾

お疲れ様でした!いかかでしたでしょうか?
股関節伸展だけでなく膝の話にもつながっちゃいましたが、股関節伸展だけの機能ではなきということが理解できましたか?

理学療子

大殿筋以外は膝の筋肉としても関与してきたものですよねー
股関節伸展をするにはやはりハムストリングスも使えた方が良いのでしょうか?

佳吾

単純に股関節伸展をキレイに出したいなら大殿筋だけでも良いかなと私は考えます。
ただ、走り込みやダッシュ速度を上げるならハムストリングスの力は必要となりますね。

理学療子

ハムストリングスが膝以外に影響を与えることは他にもあるんですか?

佳吾

あります。ハムストリングスの柔軟性が低下することによって骨盤、股関節、膝などの動きに制限がかけられることもあります。
姿勢変化にもつながってしまいますので、ハムストリングスを鍛える場合はしっかり柔軟性を持った良質な筋肉にした方がよいと考えます。

理学療子

なるほど!
例えばどんな悪影響がありますか?

佳吾

腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、変形性膝関節症などに影響を与えます。
ハムストリングスが硬くなる原因はそれぞれではありますが、骨盤・膝などの位置を変えてしまうことで症状を発生させることもありますので注意が必要となりますね。

理学療子

ハムストリングスを鍛えるよりも姿勢を気にするならば大殿筋を鍛えた方がよさそうですね。

佳吾

そうですね!見た目をキレイに作りたい、安全に関節を動かすならば大殿筋を中心のトレーニングをするのも一つの手段かなと思います。

理学療子

というわけで今回はここまで!お疲れ様でした!

佳吾

また次回お会いしましょう!

参考文献

著者/日野原重明.系統看護学講座専門基礎Ⅰ人体の構造と機能[Ⅰ]解剖生理学第6版.医学書院.2004.95,98P

編著/中村隆一,著者/齋藤宏,長崎浩.臨床運動学第3版.医歯薬出版株式会社.2008.244-245P

著者/John Gibbons,監訳/木場克己.殿筋から身体全体へアプローチ 強める!大殿筋.医道の日本社.2017.68P

監修/青木隆明,執筆/林典雄.改訂第2版 運動療法のための機能解剖学的触診技術 下肢・体幹.メジカルビュー社.2013.160,205,213P

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