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股関節に関わる腸腰筋・大腿直筋・恥骨筋・大腿筋膜張筋の解剖と機能について


股関節屈曲の運動に関わる筋肉、それが腸腰筋・大腿直筋・恥骨筋・大腿筋膜張筋です。

今回は股関節に対して関わってくる腸腰筋・大腿直筋・恥骨筋・大腿筋膜張筋についての解剖と機能について紹介をしていきたいと思います!

筋肉多くて分かんないや・・・
こんな人におすすめ!
  • 股関節がどんな筋肉で動かされるのか知りたい!
  • 股関節を曲げるのに必要な筋肉って?
  • ざっくりとでもいいからまとめて知りたい!

などなどのような疑問・悩みの解消になれば良いと思います。
また、人体について興味のある方もぜひ参考に読んでいただければ幸いです!

理学療子

股関節についての骨に興味のある方はこちらの記事も参考にどうぞ!

目次

股関節を屈曲するということについて

股関節の動きの中でも最も多いのが、この屈曲という運動です。
この屈曲という運動はももを前方に上げることを指します。
股関節のなかでも可動域が一番大きく、その角度は約130°ほどともなり体を動かす動作を行う際には非常によく使われる運動方向です。

今回はそんな大きく股関節を屈曲方向に動かす筋肉について紹介していきたいと思います!
筋肉の数は主だったもので4つとなります。(細かい作用を入れるともっと増えますが・・・)
その筋肉が腸腰筋・大腿直筋・恥骨筋・大腿筋膜張筋です。

次の項目では一つずつ筋肉の解剖や機能について紹介していきましょう!

理学療子

股関節の運動を知りたいならこちらの記事も参考にどうぞ!

筋肉の大きさはそれぞれ違い、細かい機能も違います。
そんな筋肉の違いを意識しながら理解していきましょう!

腸腰筋

腸腰筋とは、総合的な呼び名となっており、腸骨筋・大腰筋・小腰筋の3つの筋からなります。
これらの筋は最初は独立していますが、最終的にはももの骨である大腿骨で合流して一つの大きな腱となっていくのが特徴です。
腸骨筋は骨盤の骨である腸骨のくぼみから始まり、大腰筋・小腰筋は背骨である腰椎の横の突起から飛び出て始まることとなります。

腸腰筋はももを曲げるという運動に対して最も重要な筋肉となります。
また、骨盤をしっかり固定してくれる筋肉の1つでもあり、背骨である腰椎を前方に引いてくれることでキレイな反り腰を維持してくれる役割もあります。
股関節が後ろに反りすぎないようにブレーキの役割をするのも特徴です。
このように、腸腰筋は大腿骨に直接作用するだけでなく、骨盤の運動にも関与していく大きな筋肉となります。
そのため、股関節周りを安定させるためには腸腰筋の力は大きく重要なものとなってくるのがポイントとなるのです。

理学療子

腸腰筋の働きがあることで股関節や腰が安定してくれるんですね!

大腿直筋

膝の運動と一緒に股関節の運動を行えるのがこの大腿直筋です。
膝の強力な伸ばす筋肉であるとともに、股関節でも強くももを持ち上げるのにも関わってくるのがこの筋肉の特徴となります。
その理由として、大腿直筋が骨盤から始まり、膝下の骨である脛骨まで伸びて付着して股関節・膝関節をまたいでいることから二関節筋と言われていることが関係していることです。
また、骨盤から始まっていることもあり、大腿直筋が骨盤を前に傾けることで間接的に股関節を曲げるという現象も起こし、反り腰を作る役割も担っています。(働きすぎると腰を痛めてしまう可能性もありますが・・・)

このようなことからも、大腿直筋は膝だけでなく、骨盤・股関節の運動としても強く働くことがうかがえると言ってよいでしょう。

理学療子

大腿直筋は膝や股関節に色々な影響を与えるから重要だよ!

恥骨筋

ももを閉じる筋肉として作用する小さな筋肉、恥骨筋です。
この恥骨筋は腸腰筋と長内転筋に挟まれながら大腿骨の股関節の付け根に近い部分に付着しています。
特にこれといって大きな特徴はありませんが、主にももの骨を持ち上げて股関節を曲げたり、内側に引き寄せたりして足を閉じるように作用しています。
ただ、恥骨筋の大きさも見ての通り小さいことから、それよりとても大きい長内転筋よりも力は小さいです。
また、足をがに股に開く運動にも軽く関係しており、どちらかというと補助的な意味合いが強いのが特徴でしょう。

恥骨筋は筋肉が小さいので腸腰筋や長内転筋などの大きな筋肉には力で負けるので、どちらかというとアシストをしていくような筋肉だと捉えてもよいと思います。

大腿筋膜張筋

小さい筋肉ではあるが、全体では大きな靭帯と結合している筋肉、それが大腿筋膜張筋となります。

大腿筋膜張筋は股関節の前方かつ外側にある小さな筋肉です。
この筋肉の腱は脛骨にある脛骨粗面という部位に付着する腸脛靭帯に結合して移行します。
この腸脛靭帯に移行することによって大腿筋膜張筋はももの全体の緊張に影響を与えるのが大きな特徴です。

大腿筋膜張筋は股関節における運動として、ももを持ち上げる、横に足を開く、足を内側にひねる運動を主に行います。
また大腿筋膜張筋は股関節の動きだけではありません。
さきほど述べた腸脛靭帯を介して膝関節の動きにも影響を与えるのです。
膝関節が90°以上曲がっているとさらに膝を曲げ、90°未満だと膝を伸ばす運動に大腿筋膜張筋は働かせます。
また、角度とは関係なく、すねの骨である脛骨を外にひねるという特徴もあるのが印象的です。

このように、大腿筋膜張筋は小さいなれど腸脛靭帯を介していることで股関節だけでなく、膝関節や脛骨にも関与していくのが機能的にも大きな特徴と言えるでしょう。

理学療子

靭帯を介して関節を動かすなんて変わった筋肉ですね!

【結論】屈曲筋は大小さまざま!役割も違う!

佳吾

いかかでしたでしょうか?
股関節屈曲の筋肉については大小さまざまな筋肉があることを理解してもらえましたか?

理学療子

それぞれ大きさは
異なれど、機能は色々違いがあるんですね!

佳吾

ただ、股関節を曲げる筋肉と覚えるのではなく、様々な機能の違いを理解してもらえれば日常生活でも利用しやすくなると思います。

理学療子

日常生活で意識して身体を動かすことの重要性が分かるかもしれないですね!

佳吾

というわけで今回はここまで!
お疲れ様でした!

理学療子

また次回お会いしましょう!

参考文献

著者/日野原重明.系統看護学講座専門基礎Ⅰ人体の構造と機能[Ⅰ]解剖生理学第6版.医学書院.2004.94P

編著/中村隆一,著者/齋藤宏,長崎浩.臨床運動学第3版.医歯薬出版株式会社.2008.243P

原著/D・A・Neumann,監訳/嶋田智明,平田総一郎.筋骨格系のキネシオロジー.医歯薬出版株式会社.2010.431P

監修/青木隆明,執筆/林典雄.改訂第2版 運動療法のための機能解剖学的触診技術 下肢・体幹.メジカルビュー社.2013.140,151,172,181P

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