神経的な障害が中心となる、腰部脊柱管狭窄症。
今回は腰部脊柱管狭窄症で行う手術法や治療法、リハビリについて紹介していきます!

できれば手術以外で良くしたいけどどんな治療されるか不安だわ・・・



手術の解説をされたけどどんなのか想像つかないな・・・
などのように手術・治療に漠然としてるかたを中心に参考になればよいと思います!
薬や注射が効かなかった際の外科的治療


腰部脊柱管狭窄症では、神経ブロックや薬による改善がみられない場合手術を選ぶことがあります。
特に馬尾型神経障害では自然治療を期待できないため手術を考慮することが多いです。
手術は神経の圧迫をなくすための除圧術、固定術がありますがこれらについて説明していきましょう!



腰部脊柱管狭窄症の症状や病態を知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!


椎弓を切除して空間を広げる除圧術
除圧をするために背骨の椎弓という部分を切る椎弓切除術。
この手術は名前の通りで、脊柱管を構成する一部である椎弓という部位を切ってしまうことで神経の空間を確保する手術となります。
この手術は腰部脊柱管狭窄症でも一般的であり、術後患者さんでもよく見かけますね。
実際、痛みやしびれが改善されたりしますので効果は高いですし、患者さん自身も実感できるとは思います。
症例に応じて行われる固定術
この手術法は、椎弓切除にくわえて金属のプレートとボルトで固定する方法です。
先ほどは椎弓を切除して空間を確保するだけでしたが、固定術においてはその後に金属で固定して手術した部位を固めて安定化させる特徴があります。
手術範囲によってボルトの本数やプレートの長さが違い、多ければ多いほど固定力も上がります。
だからといって全部止めるわけにはいきませんがね・・・
プレートで止めることによって前屈に制限がかかってしまうこともあり、日常生活でも配慮しなければならない場合も少なくありません。
元々の腰椎が不安定だったりするとこの手術を行うことが多いです。



腰椎の除圧だけでなく弱かったら固定もするんですね!
腰部脊柱管狭窄症の保存的治療方法について
先ほどは腰部脊柱管狭窄症の手術の方法を紹介しました。
この項目では手術以外の方法となる、薬物療法や運動療法などについて紹介していきます!
湿布や薬で治療する薬物療法


腰部脊柱管狭窄症の神経根障害で多く行われる治療です。
薬物療法では、主に痛み止めや筋肉を柔らかくする筋弛緩剤などが処方されます。
湿布も下半身の痛み、腰痛の際にももらうこともあり多くの患者さんが外来では治療として行われるでしょう。
電気や腰を引っ張る物理療法


腰部脊柱管狭窄症では症状を少しでも軽くするために電気を腰に当てて痛みを減らしたり、筋肉の硬さを弱くしたりなど様々な効果を狙います。
外来診療があるクリニックなどではよく行われる治療であり、軽い症状であるならば物理療法だけで改善される患者さんもいます。
ただ、症状が強い人では、効果が実感できない場合も多く別の治療に変更することもしばしば・・・
直接神経にアプローチする神経ブロック療法


神経ブロック療法は、腰部脊柱管狭窄症の症状が強い人に行うことが多いです。
いわゆるブロック注射というものです。
このブロック注射で改善されればよいですが、効果が期待されなかった場合は手術を考慮する場合もあり、保存的治療としての最終手段となります。
理学療法士が行う運動療法


運動療法は理学療法士が行う、いわゆるリハビリテーションです。
この運動療法はリハビリテーション科がある医療機関であれば治療の選択として選ばれる場合もある方法となります。
運動療法では主に筋力強化や関節可動域の改善、問題のある生活動作の指導など様々な内容にわたります。
また、運動療法は45症例中90%の症例に明らかな改善を認められており、歩行距離が伸びたり痛みやしびれが軽減されたりなどが実感できます。
2~3ヶ月を目処に実施して効果の有無をみて、その後の治療にも影響しますので保存的治療のなかでも重要な位置づけとなることもあります。
【結論】保存的治療で改善されなければ手術の場合もあり


お疲れ様でした!最後まで読んでいただきありがとうございます!
腰部脊柱管狭窄症の治療や手術について少しは参考になりましたでしょうか?



手術内容以外はそこまで腰椎椎間板ヘルニアと違いは感じませんでしたね!


疾患によって変わるといってもそこまで大きい違いは確かにありませんね!
注意事項や腰部脊柱管狭窄症独特の症状に合わせるだけで病気ごとによって変わることはそうそうありませんねー



リハビリに関しても大きな違いはないんですか?


あります。腰椎椎間板ヘルニアとは違って姿勢や原因によって筋肉の硬さや弱くなっているところも変わりますので施術内容に差は出てきますね。



なるほど!病態や姿勢によっても内容が変わってくるんですね!


なので、腰部脊柱管狭窄症で気を付けることや必要な筋肉についても今後紹介していきますのでよろしくお願いいたします!



というわけで今回は腰部脊柱管狭窄症の治療についてでした!


お疲れ様でした!
腰部脊柱管狭窄症の治療やリハビリについての参考文献
監修/内田淳正,編集/中村利孝,松野丈夫,井樋栄二,馬場久敏.標準整形外科学 第11版.医学書院.2011.491-492P
編著/整形外科リハビリテーション学会.改訂第2版 関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーションー上肢・体幹.メジカルビュー社.2014.372P
監修/落合慈之,編集/稲川利光.リハビリテーションビジュアルブック.学研メディカル秀潤社.2011.101P
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