【整形外科】腰部脊柱管狭窄症って何?病態や症状について解説!


反り腰によって痺れや痛みが発生しやすい疾患、腰部脊柱管狭窄症。

皆さんはこの腰部脊柱管狭窄症についてどれぐらいご存じですか?

昨今でも腰部脊柱管狭窄症について注目され、メディアや書籍でも見かけるようになりましたね。

この記事ではそんな腰部脊柱管狭窄症についての簡単な病態や症状について紹介していきたいと思います!

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最近足に痺れや力が入らなくて仕事や家事で困るわ・・・

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病院で説明されたけどいまいち分からなくて不安ね・・・

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腰痛持ちだけど自分がどれに当てはまるのか分からないなー

などなど、自分の腰痛についてや症状が知りたい人の参考になれば良いと思います。

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ここからは腰部脊柱管狭窄症についての概要や病態、症状について説明していきますね!

目次

中年・高齢者に多い腰部脊柱管狭窄症の概要

超高齢化社会が日本に到来し、今後ますます増えていくとされている腰痛疾患の一つ、それが腰部脊柱管狭窄症です。

この腰部脊柱管狭窄症は主に壮年期である50歳代と高齢者に多く発症すると言われています。

また、60歳以上の約25%に腰部脊柱管狭窄症を患っていることも認められています。

主な特徴としては

  • 背すじを正しすぎて背骨が反っている
  • 膝がX脚
  • 腰の筋肉が張っている
  • 腰を丸めるのが苦手

などが当てはまります。

腰部脊柱管狭窄症では姿勢が悪いというよりも、姿勢を正すことを意識しすぎて腰を反らしてしまう傾向が強いです。

それに加えて、背すじを伸ばすような意識から下半身もピーンと伸ばそうとしてしまうために膝頭が内側に向かってしまうX脚(変形性膝関節症)にもなります。

正しい姿勢の意識が強いことから腰を伸ばそうと力も通常より強く入れてしまうので腰の筋肉である脊柱起立筋も硬くし、張ってしまうのです。

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変形性膝関節症や脊柱起立筋について知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ!

最近では特に姿勢矯正や美姿勢を目指す本なども出版されていますが、間違った方法や力の入れ方により逆に反り腰にしてしまう人も多くなってきています。

健康意識が高くなってきた証でもありますが、逆にやりすぎが招いた疾患ともいえるでしょう。

神経圧迫によって起こる腰部脊柱管狭窄症の病態

神経因性疼痛

腰部脊柱管狭窄症は結論から言うと、背骨の空間が狭くなって神経がおかされる病気です。

この背骨の空間を脊柱管と呼びますが、腰椎椎間板ヘルニアと異なるのは脊柱管の面積自体が異物以外で狭くなってしまうことです。

腰椎椎間板ヘルニアでは髄核という組織が神経に触れてしまい症状を起こしてしまうものですが、腰部脊柱管狭窄症では脊髄が通る空間自体が狭くなって圧迫されてしまって起こるものとなります。

この腰部脊柱管狭窄症になる要因としては

要因の種類内容

解剖学的要因
椎間板が膨らんでしまう
黄色靭帯が分厚くなってしまう
椎間関節の変形、厚くなる

機能的要因
股関節まわりが硬くなる
腰まわりの筋力低下
反り腰

などが挙げられます。

解剖学的要因とは、骨自体や靭帯などの組織の異常がきっかけとなるものを指します。

機能的要因は、生活や運動などの習慣からもたらされる筋力低下・関節の柔軟性がなくなった結果のことです。

腰部脊柱管狭窄症では上記のような原因から症状がおこることが多いため、レントゲンやMRIといった画像診断を活用することも多々あります。

また、リハビリの適応かどうかも医師が判断していきます。

このようにして脊髄が通る管が狭くなることで神経を圧迫し、神経の根っことなる神経根の血流不足や循環障害を引き起こして痺れや痛みなどの強さを増してしまうのです。

ただし、腰部脊柱管狭窄症では様々なタイプのものがあり、次はタイプについて説明しため。

馬尾神経を中心とする馬尾型の腰部脊柱管狭窄症

脊髄には馬尾神経という脊髄の中でも一番下端に位置する部位があります。

腰部脊柱管狭窄症ではこの馬尾神経に問題をきたすタイプがあり、症状も様々となります。

また、病態としては発症してから時間経過によって症状が良くなっていく例が認められないことが多いです。

馬尾神経という部分は脊髄の末端ではありますが感覚や排尿に関するコントロールにも関わってくるため、見逃せられない病態となります。

神経の枝が圧迫される神経根型の腰部脊柱管狭窄症

馬尾神経とは違い、腰椎の神経根が圧迫されて症状を引き起こすのが神経根型の特徴となります。

馬尾神経型と違うのは痛みが伴うということであり、感覚異常もそこまで広範囲には出ません。あくまで馬尾型に比べればですが・・・

神経根型の腰部脊柱管狭窄症では自然に回復していく傾向がみられる患者さんも多く、外来だけで治療しているうちに良くなるパターンが多いかなとも思います。

馬尾型・神経根型が混ざった混合型の腰部脊柱管狭窄症

混合型はその名のとおりに馬尾神経、腰椎の神経根の圧迫がどちらも行われている広範囲の腰部脊柱管狭窄症です。

それぞれの病態の特徴を有しているため、一番患者さん本人にとっても苦しいと考えられるタイプとなります。

痛み・感覚異常・痺れ・トイレのコントロールなど色々な部分で支障がでるため、重症度としても高いです。

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両方とも障害される方もいらっしゃるなんてかなり大変ですね!
悪化する前に病院へかからないといけないです!

腰部脊柱管狭窄症の様々な症状

腰部脊柱管狭窄症では馬尾型・神経根型によって症状が変化しますが、この項目ではタイプに関係なく各症状について紹介していきます!

長時間立っているのがつらい

腰部脊柱管狭窄症では歩いている間だけではなく、長い時間立っている際にも症状が現れます。

これは歩行時、立位ともに腰骨である腰椎が伸び、脊髄が長時間神経圧迫されるからです。

いわゆる骨盤前傾が強い反り腰が原因であることが多いですが、背すじを伸ばして反るという運動も発端となるので注意が必要となります。

しびれや感覚が鈍くなる異常感覚

神経は運動だけでなく感覚も同時に伝えています。

そのため、脊髄、神経どちらかに障害が起きると感覚が感じづらくなったり、しびれという形の異常感覚が伴うのです。

基本的に腰部脊柱管狭窄症ではお尻や太もも、ふくらはぎなどに感覚異常が出るので、一番の指標になるのではないかと思います。

しびれがあったり、左右の足などと比べて感覚を調べてみてもよいでしょう。

重だるさや力が入らなくなる筋力低下

筋力低下というと筋肉が弱くなるイメージがありますが、腰部脊柱管狭窄症では感覚に違和感がでるとともに、自分の足が思い通りに動かないことがあります。

単純に筋肉が小さくなっていく意味とは異なるのです。

これは神経圧迫の影響により、圧迫された神経によりコントロールされている筋肉に命令が伝わらないからです。

感覚では鈍くなったりしびれなどといった別の形で伝わっていきますが、運動神経の役割は筋肉への運動命令なので単純に力が入らなくなります。

脳から「動け」という命令が、通り道となる神経で妨害されてしまうので十分な命令がいきわたらず筋力低下という状態を作ってしまうのです。

その状態で歩行や立ち上がろうとすると、筋肉が発揮できないため重りを付けたような重量感やだるさが出てきてしまうのが特徴となります。

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腰部脊柱管狭窄症に関係する筋肉はこちらの記事も参考にどうぞ!

腰椎や股関節の可動域制限

機能的要因と関係してくる症状となるのがこの可動域制限です。

可動域制限とは、関節が何らかの理由で正常の動きができなくなることをいいます。

腰部脊柱管狭窄症では反り腰によって腰をかがむ運動が苦手です。この理由は、腰椎を曲げる可動域が低下することが要因の一つで、腰椎に関わる組織の柔軟性が硬くなったり、腰を動かすための筋肉が硬くなったりなど人によって変わってきます。

股関節の筋肉が硬くなることで、結果的に腰部脊柱管狭窄症を引き起こすことも考えられるので、股関節の関節の動きも注意が必要です。

トイレに支障が出る膀胱直腸障害

膀胱直腸障害とは、排尿や排便の感覚やタイミングが分からなくなり、コントロールができなくなってしまう障害です。

基本的に神経根型の腰部脊柱管狭窄症では膀胱直腸障害はなく、馬尾型・混合型であった場合に現れます。

この症状は全ての腰部脊柱管狭窄症に現れるわけではないですが、もし膀胱直腸障害を呈していた場合は整形外科に受診した方が良いと思います。

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ひえー!
トイレがうまくできなくなるのは生活において重大問題ですね・・・

腰部脊柱管狭窄症の代表となる間欠性跛行

腰部脊柱管狭窄症の代表となる症状なのがこの間欠性跛行。

この間欠性跛行は主に神経性・馬尾性・神経根性の3つに分けられます。それぞれ特徴が違うので簡単に下の表にまとめたのでそちらをご覧ください。

種類特徴・症状
神経性間欠性跛行最も特徴的な症状。姿勢から引き起こされることが主で、筋力低下や可動域制限、感覚異常、歩行障害が目立つ。姿勢を変えると症状が減っていく。

馬尾性間欠性跛行
両下半身・お尻・股間の異常感覚が特徴的で、しびれ・ほてり感(灼熱感)といった独特な訴えが多い。痛みは目立たないが足の脱力感が伴う。残尿感などの膀胱直腸障害を伴っていることがある。
神経根性間欠性跛行下半身・お尻の痛みが特徴。基本的に片足である場合が多いが、両足に痛みを訴えるケースもみられる。神経性と同様に姿勢の変化によって症状が減る場合もある。

【結論】腰を屈んで症状変化があるなら腰部脊柱管狭窄症を疑うべき!

佳吾
佳吾

お疲れ様でした!最後まで読んでいただきありがとうございます!

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腰痛だからって痛みだけでなくトイレにも障害が出るのはびっくりです!腰部脊柱管狭窄症は怖いですね・・・

佳吾
佳吾

腰椎椎間板ヘルニアとはまた異なる病態かつ症状でしたね。
他の腰痛疾患と比べて特徴的なのが腰部脊柱管狭窄症となります。

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単純に姿勢を良くするのが逆に腰痛疾患を出現させてしまうのは難儀ですね。
やりすぎも良くないということです・・・

佳吾
佳吾

よほどのことがなければ出現しないとは思いますが、運動や生活習慣も極端なのは控えるべきでしょう。
そしてもし症状が当てはまるならば念のために整形外科へ受診するのも良いと思います!

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というわけで今回はここまで!
また次回お会いしましょう!

佳吾
佳吾

お疲れ様でした!

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腰部脊柱管狭窄症って何?病態や症状について解説!の参考文献・資料

編集/細田多穂,柳澤健.理学療法ハンドブック[改訂第4版]〈4巻セット〉第3巻 疾患別・理学療法基本プログラム.協同医書出版社.2010.96P

編著/整形外科リハビリテーション学会.改訂第2版 関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーションー上肢・体幹.メジカルビュー社.2014.292-294,372P

編集/対馬栄輝.筋骨格系理学療法を見直す はじめに技術ありきの現状から、どう新展開するか.文光堂.2011.487P

監修/内田淳正,編集/中村利孝,松野丈夫,井樋栄二,馬場久敏.標準整形外科学 第11版.医学書院.2011.487-489P

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