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背骨のカーブには意味がある!脊柱の機能と解剖について紹介!


皆さんは背骨についてどれくらい知っていますか?

背骨は人体の中でもど真ん中にある骨で、身体を曲げたり伸ばしたりのような運動をするときには必ず動く部位です。そんな背骨、つまり脊柱に関しての機能や解剖について紹介していきたいと思います。

  • 脊柱に興味があるかた
  • 腰の痛みや背中の痛みについて基本的なことから知りたいかた
  • スポーツやヨガなどの勉強の片手間に知りたいかた

脊柱を知りたいかたの参考になるとは思いますのでどうぞ読んでみてください!

ここでは脊柱の基本的な構成、運動、機能について学んでいきます。
腰痛などの内容はまた別記事で紹介させていただきますね!
理学療子
理学療子

佳吾
佳吾
まずは脊柱全体の概要を知って、全体像をつかんでいきましょう!

目次

脊柱の構造・解剖

画像脊柱

さて、まずは脊柱の全体像から紹介していきましょう。

脊柱は主に4つに区分けされており、頸椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾骨から構成されます。脊柱は26個の骨で構成されており、7個の頸椎12個の胸椎5個の腰椎2個の仙椎からなって個々の骨の形態も大きさも異なります。

そしてこの26個の骨の名前を椎骨といい、椎骨と椎骨をつないだ部分を椎間関節と呼びます。

このようにして背骨というのは構成され、それぞれの椎骨が動くことで身体を曲げたり伸ばしたりが可能になるのです。この背骨の運動を繰り返すためにはどうしても脊柱自体に負担がかかってしまいます。この脊柱の負担を軽減していくには椎骨と椎骨と間に存在する椎間板というのがキーポイントになってきます。また、動きすぎて神経などを傷つけないように靭帯が補強して守ってくれています。

椎間板はヘルニアの時に聞く言葉ですね。靭帯は全然きいたことがありませんね・・・
理学療子
理学療子

佳吾
佳吾
そうですね。ヘルニアの際は椎間板が原因になってきますし、発症確率が高い疾患ですからメディアでも取り上げやすい内容でもあります。
靭帯はそもそも疾患も多くないのでそこまで注目されることがないのはおっしゃるとおりですね。

では椎間板と靭帯について学んでいきましょう!
理学療子
理学療子




脊柱の椎間板は緩衝材の役目

画像椎間板

椎間板とは、脊柱全体に存在するとともに分厚い円盤型で椎骨と椎骨に挟まれている軟骨組織になります。

この椎間板が椎骨を連結させていますが、単純につないでいるだけではありません。椎間板の中身は粘り気が強い水分を多く含んでいる髄核、コラーゲン繊維でできた繊維輪、そして椎骨と境界線をつくる軟骨終板というものが存在します。

椎間板自体が上記のように独自の構造・機能を持っていることで脊柱に支持性と可動性を与え、同時に衝撃吸収の役目であるショックアブソーバーとしての機能をそなえています。

そのため椎間板は脊柱へ加わる垂直に対する圧縮、背骨の捻じれに対抗することができるのです。

では、椎間板にいつ、どれくらい負担がかかるんでしょうか?

実は椎間板には常に負担がかかっています。

  • 体重
  • 体幹の筋肉に力が入った時
  • 靭帯が緊張した時

このような条件で椎間板は負担をかけられます。

もしこの椎間板がなかった場合、脊柱全体に対する衝撃や脊柱の運動をした際に直接背骨全体にダメージを与えてしまい、痛みや変形、神経損傷などを起こしやすくなってしまうことが考えられます。

この脊柱全体のダメージを減らすために椎間板はこれらの負荷を伝達して、緩衝材として負荷を分散させるとともに脊柱全体に動きの柔軟性を与えているのです。

脊柱の靭帯は支えと可動範囲の規制の役割

画像靭帯

脊柱の靭帯は椎骨の前後に存在しており、左右にはありません。

椎骨の前面には前縦靭帯、後面には後縦靭帯が密着しており、さらに後ろの尖っている部分には棘上靭帯と棘間靭帯により補強してくれています。また、椎骨の後ろの部分には神経が通る脊柱管という部分がありますが、脊柱管の中に存在する神経を包むために黄色靭帯というものも存在します。

以下にそれぞれの靭帯の特徴などをまとめました

靭帯の特徴と機能
  • 前縦靭帯:椎骨の前方を広く覆いながら頭蓋骨の底から仙骨までまっすぐ走る。
  • 後縦靭帯:前縦靭帯より薄く、椎骨の後方を下って仙骨内に達する。
  • 黄色靭帯:特徴的な黄色で厚く強い靭帯で、脊柱管の壁を補強する。

脊柱の靭帯は前後でこのように挟んでおり、脊柱の保護とともに運動による動きに制限を与えて過剰な動きを減らします。逆に言えば、動きに制限を与えるということは支える力を強めるという意味にもなり、背骨全体の支持性を高めるということも可能になるのです。

椎間板は柔軟性を与えて、靭帯は支持性を与える。
それぞれで機能を持ってバランスをうまくとっているんですねー
理学療子
理学療子

佳吾
佳吾
椎間板や背骨自体にストレスをかけすぎないように靭帯で動きを制限し、その中で椎間板がクッションとなって負荷を吸収してくれます。
こうやってみるとお互いでうまく連携してますよね!

背骨をがんがん使えるのはこうやって頑張ってくれてるからなんですね!
初めて知りました!
理学療子
理学療子



脊柱の機能は支持性・可動性・神経保護


画像脊柱

脊柱全体の機能において、立っている時に人間の体幹は支柱としての重要な役割を持っています。

その機能というのが支持性、可動性、脊髄などの神経の保護の3つです。身体の中心軸となる脊柱は上では頭を支え、下では骨盤とつながって体重を下半身に伝えます。

さて、ここで一番疑問な点である「なぜ背骨はS字カーブをしているのか?」についてを紹介していきます。

脊柱の弯曲の謎について

画像脊柱

人間の背骨はなぜクネクネしているのでしょうか?

人間の脊柱は頭と体幹の中心を作ってそれぞれの関節が分けて動くことが許された円柱の役割があります。脊柱のS字カーブは脊椎の運動や力を分散する機能を発揮することで、反復して作用する荷重負荷を吸収する働きをしてくれるのです。

具体的にこの弯曲部分がどんな時に働くかというと

  • 歩いたり走ったりするとき
  • 頭や肺、臓器などの重みのバランスをとる時
  • 物を持ち上げるとき

などがあげられます。

脊柱の弯曲は背骨全体に強さやバネの力を与えてくれます。脊柱の丈夫さと安定性は体重や重力などの強い圧迫力を支えてくれますが、同時に少し捻る、しなるといった能力も提供してくれるのです。

さきほどの脊柱の解剖・構成の部分でも紹介しましたが、この機能を備えられるのは単純に脊柱自体に直接持っているからではなく椎間板や靭帯などの組織が役割を果たしているからになります。

椎間板は脊柱の荷重伝達機能を担い、衝撃緩衝材として作用し、前縦靭帯・後縦靭帯が体の前屈・後屈する時に過度に動きすぎないように運動を制限して自然な弯曲を維持することで脊髄の神経も保護します。

また黄色靭帯自体も人間が立っている間は脊柱を安定に保つ背筋を補助して、前屈の際にも曲がりすぎないように防いでくれます。

理学療子
脊柱自体というよりもそれぞれの組織が連携して動きが生まれるのです!

脊柱のしなやかさが動きの自由度を高める

これまでの話から、脊柱は棒のように一つの個体ではなく椎骨と椎間板が交互に積まれたことでいくつも関節ができることで細かく動くことができます。同時にこの構成のおかげで身体を前後に曲げ伸ばしできたり、ひねったりといった動作が可能になるのです。

脊柱は自然な弯曲を固定させずにその動作によって形が変化します。背伸びをしたら首と腰(頸椎と腰椎)は反りが強く、背中(胸椎)は元々が丸いのですが背伸びで丸みが減ります。(前弯の減少)

逆に背中を丸くすると首と腰は反りが減り、背中は丸いのがで強くなります。

このように人間の背骨は体全体のなかでも非常に自由な動きを可能としていることが伺えるでしょう。

脊柱のS字カーブは運動時の負担軽減、自由度の確保のため!

佳吾
佳吾
お疲れ様でした!
ここまで読んで頂いてありがとうございます!
なんとなくですが脊柱のことが理解してもらえたでしょうか・


背骨の仕組みはよく分かりました!
機能に関しても椎間板や靭帯ありきで動きや丈夫さを引き出しているんですねー!
理学療子
理学療子


佳吾
佳吾
負担がかからないように椎間板が衝撃を吸収し、動きすぎないように靭帯が制限する。結果的に背骨全体に支持性・可動性を与えているのです。これさえ理解してもらえれば十分です!



はい!ばっちりです!
次回は何をテーマにするのですか?
理学療子
理学療子



佳吾
佳吾
次回は脊柱をすこし分解して頸椎・胸椎・腰椎について解説していきます。それぞれの特徴や機能を簡単に紹介させていただこうかと考えています!

理学療子
了解です!では次の回までお楽しみに!お疲れ様でした!

佳吾
佳吾
お疲れ様でした!

脊柱

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