膝関節の構成に関わる脛骨大腿関節・膝蓋大腿関節の機能について


歩いたり、階段の上り下りなどで大きく動く下半身の関節である膝関節。

我々が学校や会社に行ったり、運動をする際には忘れてはならない関節です。

前回は膝の解剖について膝を構成する骨を話していきましたが、今回は関節そのものについて話していきたいと思います。

  • 膝関節の動きに悩みがある
  • 膝の痛みに悩まされている
  • 膝の構造を参考に知りたい

膝関節の構造をまだ知らない方は別記事から参照!リンクはこちらから!
理学療子
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膝の骨については理解した。ならばそれらがどう膝関節というものを作っているのか?どんな動きをしているのか?などについて話していきたいと思います!

目次

人体最大の関節である膝関節の構成

膝関節自体は画像のように前回の記事で話した大腿骨、膝蓋骨、脛骨で構成されていましたね?

ただこの3つの骨がどういう風に関節になっているのかが気になるところですね。

まず膝関節は人体の中でも最大の関節であり、歩いたり、立ったりしゃがんだり、ボールを蹴ったり、落ちているものを拾ったりなどするときには膝の曲げ伸ばしを行います。膝関節は曲げ伸ばしをすると内部では転がったり滑って骨が移動することで運動が出来るのです!

ちなみに、膝を曲げた状態では膝関節が緩むため、ねじりの動きが出現するようになります。

さて、膝関節の概要はこんなところですが、では膝関節の構成はというと

膝関節の構成要素
  1. 脛骨大腿関節(内側コンパートメント)
    →脛骨内側顆上関節面+大腿骨内側顆
  2. 脛骨大腿関節(外側コンパートメント)
    →脛骨外側顆上関節面+大腿骨外側顆
  3. 膝蓋大腿関節
    →膝蓋骨+大腿骨顆間溝

この3つで構成され、それぞれに特徴があります。

まずは脛骨大腿関節についてみていきましょう!

内側と外側に分けられる脛骨大腿関節

脛骨大腿関節はももの骨である大腿骨、向こうずねである脛骨との間に出来る関節で、画像のように大腿骨の内側顆は脛骨の内側顆に、大腿骨外側顆は脛骨外側顆と両側で関節を構成しています。

この内側で作られた脛骨大腿関節を内側コンパートメント、外側で作られた脛骨大腿関節を外側コンパートメントと呼びます。

また、脛骨大腿関節は若干傾いており、大腿骨がピサの斜塔みたいに外側に傾斜します。

その角度は外側に170°‐175°をなしており、本当に若干傾斜しているのです。

ちなみに基準になる180°は大腿骨と脛骨が垂直になった状態です。そうすると分かりますかね?

ということは人間の膝は常に軽いX脚になっているわけです。これは病気でもなんでもなく正常な骨の配列になり、この状態を生理的外反と呼びます。

これ以上強くなると本当にX脚だったり、逆にいくとO脚だったりになるわけです。

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O脚、X脚について知りたい方はこちらの記事もどうぞ!

関節の受け皿としてぴったりな内側コンパートメント

さて、内側コンパートメントの特徴は、まず脛骨内側顆の上関節面と大腿骨の内側顆によって関節が作られます。脛骨側の関節面は全体的に凹の形になっており、受け皿としてぴったりの形になります。

そのため凸状の大腿骨の内側顆とぴったりするため適合性は高く安定感も抜群といえます。ただしその反面、適合性が高いということはそれだけ動きが少なくなるという解釈にもなります。

フィットするのが強すぎると、それだけ自由が利かなくなりますので、膝の曲げ伸ばしをしても動きはするけど移動量は少なくなります。

正座やしゃがみ込みに必要な外側コンパートメント

一方、外側コンパートメントの特徴は、脛骨外側顆上関節面と大腿骨の外側顆によって構成されています。内側コンパートメントと違うのは適合性の低いところにあります。

脛骨外側顆上関節面は前後から見た場合凹上の形をしていますが、左右から見た場合には凸状になっており内側コンパートメントのような綺麗な受け皿にはなりえません。

そのため大腿骨との適合性は低く、多少の不安定さを強いられます。外側が綺麗な受け皿にならないからこそ生理的外反というものが人間の身体に現れるのです。

しかし、この適合性が低いからこそ膝の自由が利くようになり外側顆の移動量が確保できるために人は膝を深く曲げて正座やしゃがみ動作を行うことが可能になります。

上記の内容から、もし人間の膝ががっちりフィットしてはまっていたら膝関節の動きはもっと少なかったと思います。正座もできないし、しゃがみ動作も苦手になっていただろうし生活の動きに制限があったのではと考えます。

人間が膝を広範囲に曲げ伸ばしして動かせるのは、膝の内側コンパートメントの移動量が少ない代わりに外側コンパートメントの移動量が多いためになるからです。

さきほど膝にはねじりの運動が出現すると言ったのはこのためです。外側コンパートメントの前後の移動量が大きいからこそ起こりうるのです。こぶしを合わせて端っこ片方を強く押し付けてひねりを入れると理解できると思います。

おそらく前後の動きが激しくなると思いますよ。


摩擦を消して滑車となる膝蓋大腿関節


次は膝蓋大腿関節についてです。特徴としては膝のお皿である膝蓋骨の後面と大腿骨顆部・顆間部で関節を作っており、膝蓋骨と大腿骨が接触している意味になります。

膝蓋骨関節面と大腿骨顆間溝の間の関節であるため、膝蓋骨関節面は膝の屈伸運動を行うことで顆間溝の上をツルツルと滑ります。

大腿骨が動くとき、もしくは脛骨が動くときに膝蓋骨はそれに応じて滑るのです。

膝蓋骨は非常に動きが激しいです。その理由としては膝蓋大腿関節の関節面の凹凸がわずかにしか存在しないため適合性が不十分なのです。

そのため膝を完全に伸ばした状態で足をリラックスしているときは膝蓋骨は顆間溝の上で完全に浮いてますのでぐにぐに動きます。だから膝蓋骨は顆間溝内で自由に動くことができるのです。

床や台など足の力が抜けやすいところに置いてください。その状態でお皿を動かすと上下左右に動くと思います。曲げると動きがなくなります。ちょっと動かしすぎると歩いたりするときに感覚が気持ち悪くなるので気を付けてくださいね。

このように適合性が不十分なことから動きが大きいのですが、膝蓋大腿関節の機能としては体重や荷重による衝撃吸収作用、ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の作用効率の向上つまり筋力最大発揮などがあります。

膝の筋肉についてはこちらのリンクを参考にどうぞ!
理学療子
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膝蓋骨は膝を完全に伸ばした状態から20°ほど曲げた状態にすると大腿骨顆間部にはまり込みます。膝には滑らかな丸角ができます。俗に言う膝頭っていう言葉ですね!

膝頭が丸いため筋肉は骨に引っかからず、ツルツルしたお皿の上を動くために円滑に膝関節の曲げ伸ばしが可能になるのです。そして筋肉によって衝撃を吸収しやすい環境を作ってくれるのです。

これが膝蓋大腿関節の機能、特徴になります。

【結論】細分化されて膝の動きは管理されている!

佳吾
佳吾
お疲れ様でした!最後まで読んでいただきありがとうございます!膝関節の仕組みについてなんとなく知っていただけたでしょうか?

膝って単純に動いてるわけではなくしっかり役割を持って動いているんですねー
理学療子
理学療子

佳吾
佳吾
これは膝関節だけではなく、ほかの関節にも言えることなので関節はただ骨をつないでいるわけではないということを知っていただければなと思っています。

それぞれの特徴があるから人っていろんな動きが可能になるんですね!
理学療子
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佳吾
佳吾
そうですね!今回の膝関節では外見では1つの関節にしか見えませんが実際は3つの関節で成り立っていて機能していることになります。
なので膝の痛みといっても細かく見れば違ってくるんです!

膝の痛みも単純ではないんですね・・・
私も気を付けないと・・・
理学療子
理学療子

佳吾
佳吾
というわけで今回はこれで終わりたいと思います!
ありがとうございました!

理学療子のアイコン画像理学療子
またお会いしましょう!
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参考文献

原著/Donald A.Neumann,監訳/嶋田智明,平田総一郎.筋骨格系のキネシオロジー.医歯薬出版株式会社,2010, 468-469P

竹内修二.好きになる解剖学Part2.講談社,2007, 8-10P

日野原重明.系統看護学講座専門基礎1 人体の構造と機能[1]解剖生理学.医学書院,2004, 64P

林正健二.ナーシング・グラフィカ① 人体の構造と機能 解剖生理学.メディカ出版,2005, 286P


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