脛骨・腓骨・距骨によって構成される関節、距腿関節。
今回はこの距腿関節についての構造や機能について紹介していきます!
上記のような興味、疑問、悩みがあるならぜひ参考にしていってください!
距腿関節の構造
距腿関節は脛骨の下関節面と内果、腓骨の外果を関節のくぼみとして、距骨の上の滑車をさらに関節とする3つの骨から成り立っています。
この距腿関節の部分は大工が使用する木製の継ぎになぞらえて「ほぞ継ぎ」とも呼ばれています。
この「ほぞ継ぎ」は非常に安定した構造をであり、最終的には体重をすべて支える関節として理にかなった構造ともなっているんですね。
なぜ、このように安定性が高いかというと、距腿関節には脛骨内果と腓骨外果があるためです。
この内果と外果が両方から挟むようにして存在するため、側方の安定性には特に優れやすいのが特徴です。
また、靭帯が左右両側に付着しているため、関節が過度に曲がったりひねらないような仕組みとなっています。
- 靭帯とは?
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靭帯とは、骨や筋肉以外で関節の動きに制限をかける大事な組織です。
この靭帯が切れたり、伸びたりすることによって関節はがくついてしまうような状態となり、うまく運動中に制御できなかったり痛みでそもそも不可能だったりとデメリットがあります。
この靭帯があることで関節が簡単に外れなかったりするわけです。
そんな距腿関節にある靭帯というのが
- 三角靭帯
- 前距腓靭帯
- 後距腓靭帯
- 踵腓靭帯
これらの靭帯が足首の捻挫などにならないように機能します。
だからといって、足首をガッチガチに固めてるわけではありません。
距腿関節の外側、つまり足首の外側は靭帯が薄いためムリに内側へひねるとケガをしやすいです。
一方、距腿関節の内側、つまり足首の内側は靭帯の補強が強いため外側へのひねりにはめっぽう強いのでなかなか外側への捻挫はしにくいです。
このように、脛骨、腓骨、距骨による固定性だけでなく靭帯による補強もあることで足首は安定性を得られているというわけです。
足首が安定することによってちゃんと体重も支持できるんですね!
距腿関節の機能
そんな距腿関節は下肢の末梢の関節であり、足部と下腿の間での運動を調整する役割を担います。
また、歩行においては特にこの距腿関節の動きは重要であり、足首がうまく動かなければ人間は2足歩行で歩くことが難しくなります。
距腿関節の機能として、歩いている最中には上下に反らして動くのが特徴です。
まず、どちらかの足を一歩前に出してかかとを地面に付いてみましょう。
この時、足首は自然と上向きになり、かかとを置く準備をしますね?
かかとを置いたあと、今度はつま先がパタンと地面に接地していきます。
これも距腿関節の運動で、足首が下に向く運動となります。
そして足全体が付いたところで体重を一気に乗せようと体ごと移動しますね?
この時も足首が反らされていることにお気づきでしょうか?
下半身が前方に移動し、かかとが離れる瞬間まで足首は反り続けます。
そして最後にかかとが離れた瞬間に地面を蹴ろうとするため足首は下向きになるのです。
このように、距腿関節は歩いているなかで何度も上下の運動を繰り返すことによって、われわれは前へ進めます。
足首の柔らかさは歩行にも影響が出るので大事だよ!
編著/中村隆一,著者/齋藤宏,長崎浩.基礎運動学第6版.医歯薬出版株式会社.2007.250-251P
監修/青木隆明,執筆/林典雄.改訂第2版 運動療法のための機能解剖学的触診技術 下肢・体幹.メジカルビュー社.2013.55P
編著/工藤慎太郎.運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学.医学書院.2014.169P
原著/D・A・Neumann,監訳/嶋田智明,平田総一郎.筋骨格系のキネシオロジー.医歯薬出版株式会社.2010.508-509P
著者/山口光圀,福井勉,入谷誠.結果の出せる整形外科理学療法.メジカルビュー社.2012.178,212P
【結論】距腿関節は安定と不安定のバランスが問われる構造!
お疲れ様でした!足首の運動は激しいので大切にしていきましょう!
足首の捻挫は痛いので勘弁です!
距腿関節は小さい関節ながらも頑張ってくれている関節です。
いくら靭帯などで守られているとはいえ酷使すると痛めたりするので気を付けましょうね!
距腿関節は安定性が高いとはいえ、限界があるのがポイントですね!
私も歩きすぎたりしたらストレッチなどでケアします!
そうですね!
それでは今回はここまで!お疲れ様でした!
また次回の記事でお会いしましょう!
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