今回は病態についてですね!
といっても、専門的な内容になりますのでそこまで多くは書かないので簡単にしていきたいと思います。
症状と病態って何が違うのか?
病態って症状と何が違うんでしょうかね?
そんな疑問を私なりに違いを考えてみました!
とまあ、こんな感じかと思ってます。
例えば、風邪という病気の場合
病態→体内にウイルスや細菌が侵入、これらを撃退するために白血球増加し免疫反応が引き起こされる
症状→上記のメカニズムにより身体に発熱、全身の痛み、頭痛、食欲不振などが出現
となります。
病態というのは症状が出現するまでの過程と思っていただければいいかもしれません。
症状はその結果になりますね。
症状というのは身体の内外により何らかの病態、異常があったときに身体の信号として起きます。
これを踏まえた上で病態や症状について考えていただければと思います。
強いて言うなら、携帯を落として内部の回路とか線とか液晶に何らかの障害が起きたのが病態になると思いますよ!それによって症状として電源が付かないというのが起きるですかねー
[blogcard url=”https://ptsgarden.xyz/2019/05/06/変形性膝関節症に関わる5つの症状/”]
膝の軟骨代謝障害
さて、膝関節の軟骨はなぜ減っていくのでしょうか?
若いときは痛みなんか知らなかったのに・・・
最近膝に違和感が・・・
とか年齢を重ねて来たりすると感じてしまう人も出てきます。
その理由について説明していきましょう。
軟骨細胞の減少
関節軟骨は、何らかのきっかけにより軟骨細胞の減少が生じると、関節軟骨の本来の滑らかさが損なわれて関節の摩擦抵抗が増え、ストレスも引き起こされます。
通常、膝関節では繰り返される体重負荷によって関節液の軟骨基質内にしみ込むようにフィルターのように栄養の交換がされています。
しかし、炎症に伴う関節液の貯めすぎや滑膜と呼ばれる関節を包む袋の炎症などによって滑液の粘り気が低下することで摩擦が生じやすい状況下では、軟骨の変性に拍車をかけることになります。
軟骨細胞は、破壊による変性に対応して自己修復を行うことが可能ですが、ある範囲を超えて一定の限界を超えると修復による維持が追い付かなくなり、修復が困難になるのです。
この軟骨細胞の減少によって変形性膝関節症では軟骨の破壊・骨棘形成・軟骨下骨の異常の硬さなどが同時に進行する複雑な病態を示し、あらゆる身体症状を出現させます。
形態的変化としては、軟骨表層が粗くなり、亀裂が生じて大きくなるとともに軟骨の摩擦による消耗が進行していきます。
さらに進行すると本来の軟骨組織は消失して象牙化という組織の異常変化により硬くなってしまいます。
その際、関節部分の骨には嚢胞形成という丸い袋のような穴が開いてしまい、関節液が侵入して骨を溶かしてしまうなどの病態もみられてきます。
軟骨基質の質的低下
軟骨細胞の減少でも述べたのと同様ですが、軟骨基質の質的低下などが生じると関節軟骨本来の滑動性が損なわれて関節の摩擦抵抗が増え、ストレスも引き起こされます。
通常、成熟した軟骨では軟骨の分裂・増殖は起こらず細胞数は変化しません。
しかし変形が生じた関節軟骨では軟骨細胞の増加・肥大・軟骨細胞のかたまり・細胞死といった病的変化が生じるのです。
特に軟骨細胞のかたまりに伴って出現する肥大化した軟骨細胞はたんぱくを分解する酵素(MMP)などを作り出して、軟骨基質の分解を加速させます。
加えて、軟骨細胞は軟骨基質の合成を担う唯一の細胞であることから、細胞死が生じること(アポトーシス)は軟骨基質の維持を困難にさせてしまうのです。
炎症の病態について
軟骨細胞の代謝異常が生じると、各種の炎症性サイトカインや炎症メディエーターという物質が作りだされ、その中でも特にたんぱく分解酵素(MMP)の産生が促されることでコラーゲンの分解が起こるとされています。
変形初期においては軟骨基質の吸水性を低下させ、刺激に対する抵抗性を失わせます。これらによって機械的刺激にさらされた軟骨が摩擦を起こし、その二次的病変として微量の摩耗片が関節内に遊離することで滑膜細胞を刺激し、炎症を引き起こします。
さらに、関節液の貯めすぎやヒアルロン酸の合成の低下などの病状が長期化すると、次第に関節包という包んでいる袋が分厚くなるように引き起こし、悪循環を形成します。
病期の進行に伴い、軟骨の代謝異常が亢進することで血管が新しく作られますが、骨棘の成長を刺激して炎症症状を加速させてしまいます。
関節軟骨には血管が無い組織です。そのため関節の炎症には滑膜が重要な役割を果たすと考えられており、この軟骨成分がメカニカルストレスや関節不安定性、損傷などにより関節包内に放出されて、特定の受容器に結合して軟骨細胞や滑膜細胞に作用し、軟骨基質を分解する反応を引き起こす。
メカニカルストレスとは、軟骨代謝を制御する因子であり、関節軟骨代謝や代謝の安定性の維持においてはまだまだ不明な点が多いです。
つまり、分解酵素を介した軟骨分解と炎症メディエーターの放出を伴う関節炎症は相互に作用し、悪循環を形成することで変形の進行が促進される。
まとめ
専門用語がかなり多くなってくる上に解釈がしづらいものが出てきますのでなかなか伝えるのが難しいです。
それでもまだ感覚的になんとなくですが・・・
とりあえずはこんな感じなんだーくらいの理解で十分ですので!
では今回はここまで!
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